手段


1.様式の統一

 部署ごとに勝手に作られたマニュアルほど性質の悪いマニュアルはないと思います。数年で異動が前提なのに部署ごとによって作る様式が違っていたりすると、人によっては必要な情報があったりなかったりして文書としての質が低下し、結局使えないマニュアルとなってしまうと思います。 

 従って、様式を統一することで誰でも最低限書かなければいけない様式・項目を決めておけば一定の質の文書が出来上がるというメリットがあります。

 さて、先ほどから「マニュアル」という言葉が飛び交っていますが、このサイトでは「マニュアル」下記の3つを総じてマニュアルを呼ぶこととしています。

マニュアル①年間スケジュール表
②事務概要書
③業務手順書

 では、それぞれについて、具体的内容について下記で説明したいと思います。


(1) 年間スケジュール表
 目的:新参者が担当内の1年間の大まかな予定を直感的に把握できるようにする。


・なるべくA3横一枚で表現する。

・誰がどの業務を担当し、年間を通じていつどんな業務を行うかを把握する。

概略が分かればよいので具体的に書く必要は無い。

業務ごとに責任者を記入することで各職員に責任を持たせて年間を通じて必要なドキュメントの整備(新規作成・改編)を行わせる。



(2) 事務概要書

目的:担当内にある事業ごとの事務概要を把握する。

・事務概要、導入経緯、実施効果、実績、今年度の予定・スケジュール、課題・懸念事項、根拠法令・参考図書・参考資料などを項立てしておき、これらの項目は誰でも最低限記入しなければならない。

・必要であれば上記項目以外書いてもよい

・なるべく図、表、写真などを豊富に取り入れるようにする。写真はイベントや会議の様子をデジカメで撮影しておいて、このマニュアルに記載すれば事業の理解が深まりやすい。

・1事業1ファイル作成する


(3) 業務手順書 

目的:担当内にある事業に係る諸手続きを把握する


・②の事務概要マニュアルに係る実施手順のようなもの


なぜ、この手順が必要なのかを書く。

・初めての人でも簡単に実施できるように、コツや勘どころ、よく失敗しがちな注意点などを細かく記載する

・特によく使う法律のや条例の箇所や解釈
※法律や条例などは何百条もあるものもたくさんあり、全部を読み込むのは非効率です。目を通すのは必要ですが、頭にしっかり入れなければならない条文は現場経験が物を言うと思います。 それをコンパクトにして転入者にしっかり引き継ぐことで即戦力になる時期も早まると考えます。


・よく使う処理の操作手順ページの紹介(情報システムを利用しているのなら)
   
※システムのオペレーションマニュアルがあるのなら、よく使う処理のページの紹介。上記と同様の理由で、分厚いマニュアルを最初から最後まで読むのは非効率なので。^^; 

・上記理由と同様になるべく図、表、写真などを豊富に使うようにする。

・1手順1ファイルとする 



【3つに分けた理由】

 もし、1つの係を1つのファイルにまとめれば、欲する情報に辿り着くにはファイルを開くだけで良いというメリットはあります。

しかし、以下のデメリットも生じてしまいます。

・どこに書いてあるのか、探す手間が掛かり過ぎる。

・開いている最中は、他者は編集ができない。

・その箇所が、新しいのか、古いのか、誰が編集したのか等が分かりにくい

 従って、上記のでメリットを解消するためにはある程度のグループ分けが必要になってくると思います。
そこで以下のように3つに分けています。

 異動して初めに知るべきことは担当内全体を把握するために「いつ、どのような業務があるか」を知ることだと思います。 

 この①年間スケジュール表にはA3一枚の用紙に「誰がいつどんな仕事を行っているか」が記されています。これを見ることで担当内の大枠を知ることが出来ます。

 次に②の事務概要書を読み込むことで各事業の概要を深く知ることが出来ます。事業の概要を分かっていれば住民にいろんな角度から質問がされても、答えられますよね。

 逆を言うと、手順しか知らないようでは突っ込まれた質問をされたら何も答えられません。正職員では恥ずかしい限りです。 また、上記のような概要を知った上ならば事務改善などに取り掛かりやすいかと思います。

 最後に③についてですが、②の事務概要に実施するための業務手順マニュアルになります。原則1手順1ファ

イル作成します。

 以上のような理由でファイル分けをすれば、担当内の業務について確実かつ正確に実施するために必要だと考えたからです。 


【さらに重要なこと】


 上記のことを守ることで質のよいマニュアルが作られるので、誰がどの部署に行っても業務が理解しやすくなることで、マニュアルとして機能するのではないかと思います。

 しかし、もう2点だけ必要なことがあります、

それは、

 ① 誰が・いつ作ったのかしたのかをはっきりさせる

 ② 重要度をはっきりさせる


ことです。



もし、①がないと、見た人がこの情報が新しいのか、古いのか、最後に誰が更新したのかが分からないとマニュアルの信頼性は低くなってしまいます。

それを防ぐために必ず「作成者」「作成日」「更新者」「更新日」を記載することが重要です。

また、質の高いマニュアルがあっても、たくさんあるマニュアルのうちどれから覚えたらよいのかが分からないと、新任者は迷ってしまいます。

マニュアルの中に重要度、例えば窓口応対の業務なので「暗記すべき」とか、手続きの事案が発生した時に参照する「必要な時に参照」、頭の片隅にいれておく程度の「参考程度」などが挙げられます。

この2つについては、WORDのプログラミング機能のVBAによって自動化することが可能です。



2.保存場所の統一

  各部署で業務で使うファイルを保存する場所として、「ファイルサーバー」があるかと思います。皆さんの自治体ではファイルサーバー内のフォルダ作成に対してルールがありますか?

 もしないのであれば、これは必須になります。なぜならそれがないと、部署によってバラバラにファイルが保存されてしまうので部署を異動するたびに、以下のようなデメリットが生じてしまいます。

・どこに何があるのか分からなくなる → 業務効率が落ちる

・消してよいのかどうか判断できずに不要なファイルが増え続ける。 → その結果、検索効率が落ちる。・ファイルサーバーのリソースを喰ってしまう


などのデメリットが生じてしまいます。

従って、まずファイルサーバー内のフォルダ作成ルールを必ず決めて、その中にマニュアルを保存するフォルダを作ることがベストだと考えます。

下記の図は一例です。課を1つの区切りとして作成しています。

・○○課のファイルサーバの直下に「マニュアル」というフォルダを作る

・その下に「係」ごとのフォルダを作る

・その下に「年間スケジュール」と「事業」ごとのフォルダを作る

・事業ごとのフォルダには1つの事務概要書・複数の業務手順書が作られる。

KAISOU.jpg 
全ての部署で上記のようなフォルダ体系にすることによって、どの部署に行っても欲する情報を得やすることができます。




3.表現技法

(1)パソコン操作テクニックの向上

「マニュアルがなかなか更新されない」とよく耳にします。

理由として、
  • 忙しい
  • 書く暇が無い
  • 開くのが面倒
なんていうことを言う人が多いと思います。


写真素材 PIXTA
(c) GOETHE写真素材 PIXTA



このように言う人は、効率的に書く方法を知ると、ある程度は解消されることもあるようです。

余り詰め込みすぎると、相手に混乱を招いてしまいますので以下の3点のみ教えています。

① マニュアルのファイルorフォルダを「スタートアップ」に入れる。
 こうすることで、PCを起動すると同時にマニュアルのファイルも開いてくれるので、ふと思いついたアイディアなどをすぐに書き留める環境が作られる。

スタートアップに追加 - ブログと共に学習しましょう♪ - Yahoo!ブログ


ョートカットを「クイック起動」に入れる。
 こうすることで、もしファイルが閉じているときでもフォルダを何回も開く手間が省くことができる。また常に見えるところにアイコンがあるので開きやすい

[クイック起動]に項目を追加する - [Windowsの使い方]All About




ショートカットキーを覚える。(もっとあるけど、とりあえず最低限で。)

こうすることで、文書の作成スピードが格段にアップするので、入力のストレスが減る!


 パソコン

既知の人ならなんてことの無い情報ですが、知らない人だと、これを知ると格段に情報収集が早くなります。是非試してみてください。





(2)色分けテクニック



写真素材 PIXTA
(c) sunny写真素材 PIXTA


マニュアルを作成する際に、ただ黒字にずらずらと書き連ねているだけでは全く訴求力のないものになってしまいます。しかし、時折、赤や青を入れたりすると見やすいドキュメントへと変身します。

 ただし、どんな時に色分けをするか規則性を持たせなければなりません。

 下記は私の場合の一例ですが、


  黒:通常の文章
 
  赤:必ず覚えるべき

  青:補足 

  緑:個人的な所感



 赤と青だけだと一般的ですが、緑のような「個人的な所感」の基準を持たせることによってアクセントが付きます。その結果、赤と青が映えるのではないかと考えております。



 ちなみに、この色分けは齋藤孝先生の
「三色ボールペン情報活用術」からヒントを得ています。

 読書も三色ボールペンの手法で行うと、再読する時に効率よく知識を吸収できるので非常に便利です。

 マニュアル関連の書籍の読書もこれで行っておりますので、私の本はカラフルなので売りには出せません。^^;

 でもその分、本に対して愛着が沸くので手放したくなくなって、何度も読み返してみようという気になりますよ。

 是非ご一読していただけたらと思います。


三色ボールペン情報活用術 (角川oneテーマ21 (B-43))
斎藤 孝
角川書店
売り上げランキング: 36166
おすすめ度の平均: 4.0
4 知的生産のための有効な実用書です
4 現時点では使わないので
5 非常に実用的
5 情報って
4 こちらの方がお勧め。

また、ゼブラのサイトから、いろんな職業の人の使い方が紹介されていますので、参考にしてみてはいかかでしょうか?

ゼブラ:多機能ペン活用術 
http://www.zebra.co.jp/board/entry










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私が読んだ本
 「マニュアル」・「ナレッジマネジメント」・「情報共有」と名の付く本を片っ端から読み漁りました。

 似たような内容もありましたが、より知識を深めることが出来ました。

 もし、業務マニュアルを全庁的に広めたいと考えているならば、理解を深めるためにこマニュアル関連の本の「多読」をお勧めします。

【私が読んだ本たち】

book1.jpg 
多読を行った理由としては、「レバレッジ・リーディング」という本の出会いからです。

下記の本を読んでからだと読書の効率が高まると思います。

by amazon通販最速検索 at 2011/01/31

by amazon通販最速検索 at 2011/01/28

私の評価 : ★★★☆☆

○3Points感想文
・文章の書くルールが身につく
・ページ校正がNICE!
・基本に自信がある人は不要かも!?


by amazon通販最速検索 at 2011/01/28

私の評価 : ★★★★★

○3Points感想文
・組織への浸透力の大切さが理解!
・マニュアルの確固たる考え方が身につく
・必ず読んで下さい!


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